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Apo Summicron 50mm f2 |
1st Rigid Summicron 50mm f2 |
レンズ画像 |
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レンズ構成 |
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画像@
photo @ |
開放全体画像
Full Aperture |
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拡大画像
Partial Enlargement |
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ほぼ最短撮影距離に近い1mでの画像。焦点の合ったフクロウの置物の描写にはほとんど差が見られません。目の周囲の黒い輪の部分の描写などは初代ズミクロンのほうが解像度が高いようにも見えますが、これは撮影時のピント合わせの誤差程度ですので、ピント部分の解像度はほぼ同じと言ってよいでしょう。APOと言えば色収差ですが、こちらも両者による差異は認められませんでした。
しっかりメンテナンスしていれば、60年以上前のレンズでもここまで互角になるという良い例だと思います。
一方、ボケに関しては、大きな違いがあります。初代ズミクロンは2線ボケによると思われる車輪が集まったようなボケ味になっているのに対し、APOズミクロンのボケは非常になだらかで柔らかいですね。ボケ味の好みは人それぞれですが、一般的な評価とすれば、さすがにAPOズミクロン、高いだけあるといえると思いまう。
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画像A
photo A |
開放全体画像
Full Aperture |
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拡大画像
Partial Enlargement |
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ピントは上記よりは少し遠くになっていますが、描写の傾向は上記と同じです。ピントが合った部分の描写にはほとんど差異は見られません。ピント面からボケに至る変化もほとんど同じです。一方ボケの形は異なり、APOズミクロンはやはりなだらかな美しいボケ方をしていますね。
巷で一部もてはやされる「玉ボケ」とは正反対の傾向です。
初代ズミクロンはある程度の玉になりますが、程度はそれほど極端ではありません。
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画像B
photo B
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開放全体画像
Full Aperture |
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拡大画像
Partial Enlargement |
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こちらはピント面の状況を見るために撮影したのですが、ちょっと失敗したかな?
この拡大画像ですと、初代ズミクロンのほうが解像力は高いように描写されます。
もちろん初代ズミクロンは当時の写真雑誌のレンズテストで他のレンズを寄せ付けない圧倒的な高解像力を示したレンズなので、この描写は十分あり得ますが、APOズミクロンの解像が感覚より少し悪いようなのは、撮影時にわずかにピントを外したかもしれません。
APOズミクロンは全体的に初代ズミクロンより柔らかく線の細い描写をするように思えます。イメージ的には白黒写真には初代、カラーではAPOズミクロンといった印象ですね。
ということで、ピント面の実力をもう少ししっかり見ようと、ISO12233チャートを撮影してその一部分の超拡大画像で解析してみようと思います。
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ISO12233チャート画像
photo of ISO12233 chart
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チャート部分(超)拡大画像@
中央部 |
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チャート部分(超)拡大画像A
輪帯部 |
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チャート部分(超)拡大画像B
輪帯部 |
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ISO12233チャートを同条件下で撮影したものの、部分拡大です。いずれもピント面とお考え下さい。
拡大率が大きいためほとんど画素のドットに近づいていますが、いかがでしょうか?区別がつきますか?
ほとんど同じと言ってよいなか、詳しくみるとわずかに初代ズミクロンには色収差が出ているようにも見えます。しかしそのレベルは極めて低く、比較しなければほとんど気づかないでしょう。上記にも書きましたが、解像力はわずかに初代ズミクロンのほうが高いようにも見えますが、こちらも比べて初めて認識できるレベルですね。
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結論:ズミクロンは優秀。初代ズミクロンもしっかりとした整備を行なえば、最新のAPOズミクロンに能力的には引けを取らない。
選択のポイントはボケの形の好み。なだらかできれいなボケを求めれば間違いなくAPOズミクロン。多少ざわっとしたボケがよければ
初代ズミクロンをメンテに出してください。
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